2025年10月7日から投稿されたちいかわマンガは、ちいかわが自転車に挑戦するというストーリーです。
ハチワレに誘われてレンタサイクルでおでかけすることになったちいかわですが、実は自転車に乗れず、大変な苦労をすることになります。
素直にハチワレに「自転車に乗れない」と伝えればよかったものの、それができないちいかわ。
どうしてそうなってしまったのか、ストーリーをチェックして考察していきたいと思います。
1.ちいかわ世界のレンタサイクル
ある日、ちいかわとハチワレが歩いていると、目の前を自転車が駆け抜けていきます。
それを見て「流行ってるよねー、レンタサイクル」と言うハチワレ。
ハチワレによると、最近流行りのレンタサイクルは木とか木の実を使って出来ている自転車なので、コストを押さえてレンタル料がお得になっているのだとか。
流行に敏感なハチワレは、すでに一度乗ってみたことがあるとちいかわに伝えます。
「そうだッ、今度自転車でおでかけしようよッ!!」
ハチワレに誘われたちいかわは、うさぎも誘ってみんなでレンタサイクルをする場面を思い浮かべてワクワク。
すぐに「うん、うんッ!!」と答えるのでしたが……。
2.はじめて自転車に乗ってみたちいかわ
次の回では、さっそく1人でレンタサイクルを試してみるちいかわの姿が。
ハチワレが経験済みだったので、自分も一度やっておこうと思ったのです。
「ヤー!!」と張り切って自転車に乗ったちいかわですが、すぐに「ズシャアッ」と転倒。
倒れた自転車から立ち上がり、ちいかわは呆然とするのでした。
3.頑張っても自転車に乗れない
周りをみてみると、モブたちがスイスイと自転車で走り回っています。
「ン…ンショ!!」気を取り直して、自転車の練習を続けようとするちいかわ。
自転車を起こし、グラグラしながらも一生懸命がんばります。
しかし、すぐに派手に転んでしまい、モブたちの上手な運転を見ては落ち込むのでした。
くじけそうになった時、頭に浮かぶのは自転車でのおでかけを楽しみにしているハチワレの姿です。
「楽しみになってきたッ」足をバタバタさせながら興奮しているハチワレを思い出して、ちいかわの目からは涙がこぼれてしまいます。
4.おでかけの日は近づき…
自転車に乗れないことでちいかわが悩む中、ハチワレはうさぎを自転車でのおでかけに誘います。
「いいよね!、行こいこッ」「お弁当も持っていこうよッ」と、ワクワクを隠せないハチワレ。
一方ちいかわは、「ア…エト…」と、自転車に乗れないことを伝えようとしますが、ハチワレがあまりにも楽しみにしているので、言い出せなくなってしまうのです。
5.単独で特訓を続けるけれど
その後も自分だけの特訓を続けていたちいかわ。
ある時、モブたちが坂道を自転車で勢いよく走って下るのを見かけます。
平坦な道だとよろよろしてしまうけれど、あの下り坂なら一気に走り抜けられるかも知れない。
ちいかわは覚悟を決めて、下り坂を自転車で走ってみることにしました。
6.レンタサイクルを弁償することに
自転車に乗れないのに、難易度の高い下り坂を走ってしまったちいかわ。
当然うまく止まれなくなり、高速で木にぶつかってしまうのです…。
壊れた自転車を弁償して、神妙な表情で頭を下げるちいかわ。
いつもの弱々しい姿ではなく、誰も助けてくれなくても自分だけで対応しなきゃという意気込みが伝わってきます。
夕焼けの中、肩を落として帰っていく姿に見ているこちらの方が切なくなってしまいます。
7.ついに自転車でおでかけの日!
ついに、ちいかわ、ハチワレ、うさぎで自転車に乗っておでかけする日がやってきました。
当日あらわれたちいかわは、特訓のせいで傷だらけ…。
ハチワレは「どうしたの、そのキズッ!!」と心配しますが、ちいかわは大丈夫、平気だと伝えるのです。
「そしたら出発ッ」とハチワレが叫んで、一気に自転車で走り出すハチワレとうさぎ。
ちいかわはハンドルをグッと握り締め、気合いを入れますが…。
8.自転車に乗れないことを知られてしまう
出発してすぐに、自転車ごと倒れてしまうちいかわ。
ハチワレは心配しながらも、戸惑ってしまいます。
ハチワレからの「だいじょぶッ!?」という言葉には、平静を装って「アッ…ウン…」と答えるちいかわ。
しかし、自転車に乗るたび転んでしまうちいかわを見て、ハチワレは何かに気づいてしまうのです。
9.ちいかわの気持ちに気づくハチワレ
ようやく、ちいかわが自転車に乗れないことを理解したハチワレ。
「言ってくれた…ら…」と言いますが、頭に浮かぶのは、自転車でのおでかけが楽しみではしゃいでいた自分の姿。
「自分たちが楽しみにしていたから、ちいかわは自転車に乗れないことを打ち明けられなかったんだ」と気づいたハチワレ。
ちいかわは、ハチワレとうさぎをがっかりさせたくなくて、なんとか自転車に乗れるようになろうと努力してたんです。
しかし、練習しても乗れるようにはならず、でも当日になれば乗れるかもしれないという奇跡を信じて、みんなのもとに来たのでした。
10.自転車をつなげたい
ハチワレは、自転車に乗れないちいかわと一緒にサイクリングするために、レンタサイクル屋さんにお願いをしに行きます。
「自転車同士をこう…つなげてほしくって」と伝えるハチワレ。
突然のお願いに困惑するレンタサイクル屋さんでしたが、ふと見ると、そこにはちいかわの姿が。
「いつもボロボロになりながら、自転車の練習をしていたあの子だ!」と気づいたレンタサイクル屋さんは、任せとけとばかりに胸を叩きます。
「取り急ぎ…2台ならつなげられるかも?!」ハチワレは嬉しそうに叫ぶのでした。
11.2人乗り自転車で出発!
ちいかわの陰の努力を知っているレンタサイクル屋さんは、大急ぎで自転車を2人乗り用に改造してくれます。
そして完成した時、ハチワレは「すごいッ!!これなら2人で乗れるよッ!!」と大喜び。
頭を下げてレンタサイクル屋さんにお礼を言う、ちいかわとハチワレ。
ちいかわの目には涙が…。
「じゃあ…乗ってみますッ」と言って、ちいかわとハチワレは自転車にまたがり、いよいよ出発!
12.スイスイ進むちいかわとハチワレの自転車
ハチワレの運転でスイスイ進んでいく自転車。
ちいかわは初めて自転車で風を切る体験をして、目を輝かせます。
うさぎも一緒に自転車をすいすい漕いで、みんなで楽しいサイクリングが実現!
しかし、目の前には坂が。
坂道で派手に転んで自転車を壊した経験のあるちいかわは、「……!!」と緊張を高めるのです。
13.うまくバランスとれてるのかなぁ
不安定な坂道でも、転ぶことなく「シャァァァ…」と駆け抜けるちいかわとハチワレ。
ちいかわが「ーわァ!?」と声を上げると、ハチワレは「ほんとッ!!」と返します。
「なんでふたりだと 転ばないんだろうねッ!!」と不思議がるハチワレですが、「うまくバランス…とれてるのかなァッ!?」というのでした。
それを聞き、「…ン…!!」と何かに気づいたちいかわ。
そして、そのまま楽しくサイクリングを続けたのでした。
ちいかわとハチワレが、ふたりでいることの意味
今回のレンタサイクルの回は、「ちいかわ」と「ハチワレ」がどうして出会ったのか、そしてふたりが惹かれ合う意味とは何なのかを、普遍的なテーマで描いたお話だと思います。
最初の段階で、ちいかわがみんなに内緒でひとりで自転車の練習をしていたのは、サイクリングを楽しみにしているハチワレやうさぎを喜ばせたいという、ちいかわの優しさからでした。
いつものちいかわなら、できないことがあれば弱音を吐いてハチワレに助けを求めるところですが、今回は違いました。
ハチワレが最後までちいかわの練習に気づかなかったのは、ちいかわが「自転車に乗れない自分」を隠そうとしていたからです。
そこには、「がっかりさせたくない」という気持ちや思いやりに加えて、「自分の力で頑張りたい」という自立心もあったのでしょう。
結果として、ハチワレがちいかわの気持ちに気づいて支えてくれたことで、ふたりは楽しい時間を過ごすことができました。
そして、ハチワレの「ふたりだと、うまくバランスとれてるのかなァッ」という言葉をきっかけに、ちいかわは「ひとりで頑張ることも大切だけれど、誰かと支え合うことでもっと前に進める」ということに気づいたのです。
さらに「その相手はハチワレでなくてはいけなかった」という、ふたりの絆や信頼関係も、ちいかわはあらためて感じたのではないでしょうか。
